2025年12月3日〜5日の3日間、マリンメッセ福岡で開催された「ものづくりワールド福岡2025」に参加しました。
このイベントは、製造業の課題解決・最新トレンドを一気に把握できる、西日本最大級の展示会です。
会場はA館・B館の2つのホールにまたがり、以下のような幅広い分野の企業が出展していました。
- 製造DX・業務改善ツール
- ロボット・自動搬送システム
- 工場設備・加工技術
- スマートメンテナンス・予兆保全
- 部品・素材メーカー
来場者は、製造業の経営者、工場責任者、技術者、情報システム担当者、DX推進リーダーなどが中心であり、まさに「製造現場の未来」が集まるイベントでした。
現地の雰囲気レポート:会場入口〜展示フロアの様子

会場入り口には巨大な展示パネルと出展企業リストが掲示され、朝から多くの来場者で賑わっていました。
ブルーカーペットが敷かれた導線は、まるで“製造業の未来へ向かうレッドカーペット”のようで、気持ちが高まる雰囲気。
また、会場外には製造業の象徴となるビジュアル展示やロボット写真が掲示され、
イベント全体が“ものづくりの祭典”としてデザインされているのが印象的でした。

入口にある出展社一覧と会場案内図で目的の企業がすぐに調べられます。
出展エリアの構成(DX/ロボット/工場ソリューション/部品・資材)

マップを見ると、ものづくりワールド福岡2025の展示は、大きく次の4つのテーマに区分されていました。
特に 左側のB館はDX色が非常に強く、A館はハード系とデジタルが混在 している構成になっています。
製造DX・業務改善エリア(B館中心)
マップ左側の大エリアが 「製造業DX展」 として構成され、図面管理・生産管理・可視化ツール・クラウドサービスなど、デジタルソリューションが集まっていました。
- CAD・図面管理クラウド
- 生産管理システム(MES/工程可視化)
- IoTデバイス・データ取得センサー
- AI分析・品質管理ソフト
- クラウドERP・業務効率化ツール
ブース数も多く、最も呼び込みや勧誘が激しかったエリア です。
ロボット・自動化エリア(A館〜B館の境界付近)
マップ中央〜右側にかけて、ロボット関連のブースが点在していました。
特に搬送ロボットや自律移動型AMRが多く見られた印象です。
- AGV/AMR(自律走行ロボット)
- 協働ロボット(人と安全に作業できるタイプ)
- 無人搬送システム(工場・物流向け)
DXエリアと隣接しており、デジタル+自動化 の流れを象徴する配置となっています。
工場設備・加工技術エリア(A館中心)
A館の広い部分は、従来型の製造技術・加工技術が集まるエリアです。
- 切削・研磨・塑性加工などの加工技術
- 測定機器
- 工場ライン最適化装置
- 部品・素材メーカー
「ものづくりの基盤」を支える企業が多く、DXエリアとのバランスが取れた構成になっていました。
スマートメンテナンス・予兆保全(A館奥側)
A館右側には、スマート保全に特化したエリアがあり、設備の故障予兆・点検効率化などのソリューションが展示されていました。
- AIによる設備監視
- 予兆保全システム
- 点検自動化ツール
- 故障分析ソフト
人手不足が深刻な九州製造業にとって、
メンテナンスDXは非常に重要なテーマ といえます。
現地で最も強く感じたポイント:DXエリアが圧倒的に多い
今回最も印象に残ったのは、B棟のほぼ全域がDX関連企業で埋まっていたことです。
実際に歩いてみると、次のようなサービスがズラリと並んでいました。
- 図面管理クラウド(CADDi Drawerなど)
- 生産管理/工程可視化ツール
- AI画像検査システム
- IoTセンサー・データ取得機器
- 保全DX(AI予兆保全、点検自動化)
- クラウドERP・MES
- AMR/AGVなどの搬送ロボット
まさに
「DXの見本市」
と言ってもいい規模感で、どのブースにも来場者が集まっているのが印象的でした。
特に九州地方は、半導体・自動車・食品加工など多数の工場が集積する地域であり、慢性的な人手不足や技能継承の課題を抱えています。
そのため、
“中小企業でも導入しやすいDX”が多く出展していた
という点にも強い時代性を感じました。
A棟も「ハード×デジタル」が融合し始めていた
A棟は本来、加工技術・部品・設備の展示が中心ですが、その中にもDXゾーンが設置されていました。
- AI画像検査
- ロボットアーム
- 3Dスキャナ
- クラウド管理ツール
など「従来の加工技術 × デジタル活用」が自然に融合し始めており、製造業全体の流れが “ハード+ソフトの総合最適化” に向かっていることを強く感じました。
つまり全体として、
A棟=ハード中心、ただしDXが浸透し始めている
B棟=DX・自動化が主役のエリア
という構造で、非常に分かりやすかったです。
実際に見て気になった企業・製品まとめ(ざっくり版)

■ CADDi Drawer(図面管理DX)
図面管理のクラウド化を“マンガ”で説明する資料がユニークで、DX初心者でも直感的に理解できるよう工夫されていました。
紙図面・共有フォルダ・メール添付で管理されがちな製造業にとって、図面DXの需要は非常に高いとわかりやすく解説されていたのです。
■ ロボット搬送ソリューション(PUDU Roboticsなど)
AMR(自律走行ロボット)を中心に、「人が動かなくても工場が回る」仕組みが多く展示されていました。
これらは人手不足が深刻な中小工場こそ導入メリットが大きく、
“省人化・安全性向上・作業標準化” の3点で高い評価を得ているようでした。
■ その他のDX/IoTツール
- AIによる外観検査
- 低コストの工場可視化ツール
- 月額制の生産管理システム
など、導入ハードルが下がったソリューションが目立ちました。
特に注目が集まっていた企業に関しては、掲載許可が取れたところから順々に企業研究として記事にいたします。
九州の製造業にとって「2025年の注目テーマ」
今回の出展傾向から、九州製造業は2025年に向けて次のテーマが加速すると感じました。
- TSMC熊本稼働を軸にした人手不足と自動化ニーズの拡大
- 中小工場でも導入しやすいDXスターターキットの普及
- スマート工場化に向けたクラウド移行の本格化
特に「紙+Excel文化からの脱却」は、
どの企業にも共通する課題として浮き彫りになっていました。
まとめ:ものづくりワールド福岡2025は、九州製造業DXの“現在地”が見える展示会だった
今回の展示会で強く感じたのは、
「製造業DXはもう特別なものではなく、当たり前になりつつある」
ということです。
- 来場者の目的意識が明確で、DX関連ブースは常に満席
- ロボット導入を前提とした工場設計のニーズが増加
- 九州エリアの製造業の熱量が確実に上がっている
- “現場の困りごとを自動化する”という現実的なDXが中心
加工技術中心の展示会と思って行くと、DXの多さに驚くはずです。
ハードとソフトが融合し、現場の課題をリアルに解決するサービスが揃っており、工場の未来像がはっきりと見える展示会でした。
後日、企業別の深掘りレポートも公開予定です。
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